150年の歩み

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150年の歩み
みがかずば
玉もかがみも なにかせん
学びの道も かくこそありけれ

校歌「みがかずば」

※昭和15年12月3日に香淳皇后が行啓された際の生徒の合唱です。
1875 -

開校と女子高等師範学校への変遷

お茶の水女子大学は、1875年に神田宮本町(現文京区湯島、「御茶ノ水」と通称される地域の一角)の地に、東京女子師範学校が設立されたことに始まります。本学が設立された目的は、女性教員を養成するとともに女子教育を普及させることを目指したものでした。
1879年、第1回卒業生は総勢15人。1890年に女子高等師範学校となってからは、わが国唯一の官立の女性のための高等教育機関として、全国の学びを求める女性たちの憧れの的となりました。また、本学を巣立った女性たちは、次世代の女子教育を担い、日本各地の学校に赴任して教壇に立ちました。卒業生のなかには、東京女子大学長となる安井てつ、日本初の女性博士の保井コノ、国際的に活躍した女性物理学者の湯浅年子など、多くの優秀な研究者や教育者がいます。

1874

お茶の水女子大学の前身東京女子師範学校の設立を布達

1875

「御茶ノ水」の地に開校(現東京都文京区湯島1丁目)

1876

附属幼稚園を開園(幼稚園の初め)

1877

附属⼩学校を設置

1882

附属⾼等⼥学校を設置(⾼等⼥学校の初め)

1885

東京女子師範学校は、東京師範学校と合併し、東京師範学校女子部となる

1886

東京師範学校は高等師範学校となり、高等師範学校女子部となる

1890

高等師範学校から女子部を分離し、女子高等師範学校を設立

1903

シャム国(現在のタイ)留学⽣受⼊れ開始

1908

奈良女子高等師範学校の設置に伴い、東京女子高等師範学校と改称

物理教室

関東⼤震災前校舎全景

1923 -

震災からの復興。新校舎で切る新たな門出

1923年9月1日に突如発生した関東大震災。強震により校舎は倒壊し、近隣各所で発生した火災の延焼で、正門と門衛所以外は焼失してしまったのです。しかし、学び舎を失っても、学ぶ行為そのものを止めることはありませんでした。近隣学校の教室を借り、震災から2カ月後には第二学期の授業を開始。その約4か月後の1924年3月には、旧校舎の焼け跡に仮校舎を建て、8年間もの間授業を行いました。
そして、1928年には現在大学がある大塚の地で、新校舎建設が開始。復興事業の中心であった本館は焼失の教訓から鉄筋コンクリート造になり、1932年に8月31に竣工しました。震災から13年を経た1936年には附属校園も含めたすべての施設で新校舎が整備され、新たな歴史が始まりました。

1923

関東大震災のため、校舎焼失

(本校)バラックの⼀部

1925

開校50年記念式典を挙⾏(貞明皇后陛下⾏啓)

1932

現在地の新校舎完成

プール

1936

現在地の新校舎で開校記念式を実施(東京都文京区大塚2丁目)

開校60周年記念 香淳皇后行啓

ヘレンケラー来訪(1937年)

実習風景(裁縫)

教育実習(附属高等女学校)

附属校園合同運動会

防災訓練

1947

附属中学校を設置

1948

附属⾼等学校を設置(附属⾼等⼥学校を廃⽌)

1949 -

そして、「お茶の水女子大学」へ

大塚の地に移り、女性の学びの場を提供してきた東京女子高等師範学校は、国立学校設置法の公布によって、国立新制大学の「お茶の水女子大学」となりました。設置申請時には「東京国立女子大学」という名称でしたが、最終的には本学の歴史の起点であり、女子教育発祥の地とも言える「御茶ノ水」にちなんだ校名を掲げることとなりました。

1949

お茶の水女子大学(文学部・理家政学部)設置

1950

文学部を文教育学部に、理家政学部を理学部及び家政学部に改組

1963

大学院家政学研究科(修士課程)を設置

1964

大学院理学研究科(修士課程)を設置

1966

大学院人文科学研究科(修士課程)を設置

1975

創⽴百周年記念式典を挙⾏

1976

大学院人間文化研究科(博士課程)を設置

1992

家政学部を生活科学部に改組

1997

大学院人文科学・理学・家政学研究科(修士課程)を、大学院人間文化研究科(博士前期課程)に改組

2004 -

国立大学法人化─真摯な夢の実現の場として存在

国立大学の法人化に伴い、国立大学法人お茶の水女子大学となった本学。大学としての使命と存在意義を改めて学内外へと発信するべく、ある一つのミッションを掲げました。それは、「お茶の水女子大学は、学ぶ意欲のあるすべての女性にとって、真摯な夢の実現の場として存在する。」という標語です。日本国内だけでなく、年齢や国籍を問わず世界中のすべての女性が、社会のために自身の学びを深めていくことや、主体的にチャレンジすることを肯定してもらえる。そんな場所であり続けたいという思いが込められています。

2004

国立大学法人法により、国立大学法人お茶の水女子大学に移行

2007

大学院人間文化研究科を大学院人間文化創成科学研究科に改組

2019

国際交流留学⽣プラザ(Hisao &Hiroko TAKI PLAZA)竣⼯

2022

お茶の⽔⼥⼦⼤学⾳⽻館(キャンパス内の新学⽣寮)竣⼯

2025 -

創立150周年。さらなる発展に向けて

日本の国立女子大学として最も古い歴史を有する本学は、2025年に創立150周年を迎えます。この歴史的な節目に向け、近年もさまざまな改革を行ってきました。2020年には、「多様性を包摂する女子大学と社会」の実現のため、トランスジェンダー学生の受け入れを開始。そして、2022年度からは、学内組織を改組し、4つの新たな教育研究機構と、その下に10の研究所を設置しました。この改革により、ジェンダード・イノベーション研究所、コンピテンシー研究所、SDGs推進研究所を新設しました。また、2024年度の開設に向け、「共創工学部(仮称)」の設置準備も進めています。教育研究の質の向上や、より一層の社会との共創は、これからの社会において重要な課題であると認識しています。
本学は、学問を志し、より良い社会の実現のために変革を起こすグローバル女性リーダーを目指す、すべての女性たちの学び舎としての役割をこれからも果たしていきます。